重力ピエロ/伊坂幸太郎
こんにちは。
これまで伊坂作品について幾つか感想を述べてきたわけですが、大事なことを忘れておりました。
重力ピエロを乾燥機にかけてないではないか。
この作品なくして伊坂は語れんだろう
と。
ということで今回は
新潮文庫さん出版
伊坂幸太郎さん著
重力ピエロ
の感想をかきます。
まず、紹介あらすじの引用
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とはーー。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
さすが伊坂作品。美しいというか洗練された、というか。非常にコミカルでワクワクして、でも内容が薄くなくて。リズミカルですねとても。
言葉がとてもいい。大きな魅力ですね。
そして伏線、美しい
また今作も伏線は裏切られるわけですが。
非常に気持ちが良い。
そして自分にとって痛い言葉や、ハッとする言葉の数々。人を刺し歩くんです伊坂は。
ネタバレかもしれないですが
「赤の他人が父親面するんじゃねえよ」
これ、痺れました。
鮮やかに行われる伏線回収、というか繰り返しですね。
伊坂小説は大事なことを二回言うんです。
伊坂作品の富んだユーモア、知見の広さ、閃きのアイディア、すべてが集約した作品と言っても過言ではないでしょう!
伊坂作品、私的ランキングの中では
ベストスリーにはランクインするお話です。是非ご一読を。