東京少女/林誠人・笹原ひとみ
おはようございます。
ご無沙汰しております。gsnoh3836です。
今回は少し意向が変わりまして、携帯小説と言いますか、
まぁ、わたし自身も良く分かってないので申し訳ないのですが
リンダブックスさん出版
林誠人さん・笹原ひとみさん著
東京少女
を乾燥させていきたいと思います。
私、この本ができた経緯とかよく分かりません。
映画が先なのかもしれないし、小説が先かもしれない。
実は「東京少年」という作品とセットなのかもしれない。
実は何も知りません。携帯小説なのかどうかもあやふやです。
しかし、私が当ブログをしていくにあたってこの作品を紹介しないという選択肢はとれないのです。
ですので、私、原作とか映画とか携帯小説とかそういうの全く触れずに一つの物語として読んだ感想を書いていきたいと思います。
とりあえずあらすじを先に。
高校生の未歩は、母と二人暮し。亡き父の思い出を引きずる未歩は、母から突然、再婚相手を紹介されて動揺する。そんなとき、ふとしたアクシデントが元で未歩はケータイを失くしてしまう。その夜、未歩は自分のケータイに電話をすると、電話に出たのは100年前、明治時代の青年・時次郎だった。互いにとまどいつつも、次第に惹かれあっていく二人。しかし、「別れ」のときは確実に近づいていた…。百年の時を隔てた恋物語。
私がこの本を初めて読んだのは小学校卒業間近でした。古本屋で偶然手に取って購入したんですよね。図書室や図書館に通ってばかりだった私にとって中古だとしても自分の小遣いで初めて買った本としてとても印象に残っているのです。短文で区切られた文章、少し大きめの文字、こういうところは携帯小説っぽさを感じさせますが、小学生の私にとって読みやすいという印象で非常に気に入っていました。
読み始めるとそれはもうあっという間に。小説に、話に引き込まれました。とても切ないのです。何度読んでも号泣してしまう一冊。自身にとって非常に印象的で思い出深い大切な一冊なので度々読み直すのですが、成人近くなった今でも読むと号泣してしまいます。
内容は定番といいますか、設定として時代が違うっていうのはよくあるのかなって思う。
違うのは文章の作り込み具合。
こういう純愛系を書いちゃうと、実話でもない限り安っぽくなっちゃうのは仕方ないと思う。違う時代と電話が繋がって、ってそんな思い切りファンタジーなお話で、高尚な作品だと感じるものは多くないと思う。
ただ、ロマンティックな恋物語だわ。ってだけならこんなにこの作品に固執してない。一度読んで感動して終わりってしてる。世の中の不条理さを知ることができる作品だから今でも読める。高校生という輝かしくも複雑で繊細で葛藤する青春の中に身を置き、不条理に悩まされながらも前を向く姿が自分を鼓舞してくれる作品だから好き。
原作が映画だとか、著名な作者じゃないとか、字が大きく携帯小説ぽいとか、そんなこと気にせずまずは一読して欲しい。な、と思う。
ちなみに私が「素敵」という言葉を魅力的に感じ、使うようになったのはこの作品があったから。
余談ですが
素敵って言葉は
素(晴らしい)に
〜なさま、を表す的をつけ
最初は、素的と表されたんですね。